投資パフォーマンスの測定指標(基礎編)

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投資のパフォーマンスを正確に把握するためには、適切な測定指標を理解し活用することが不可欠です。この記事では、投資家が知っておくべき基本的なKPI(重要業績評価指標)を紹介し、それぞれの指標が投資判断にどのように役立つかを解説します。投資の成果を客観的に評価し、リターンの向上を目指すための基礎知識を学びましょう。

投資家が知っておくべきその他の財務指標についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

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この記事の目次

Total Return

Total Return(トータルリターン)とは、投資の全体的なパフォーマンスを測定する投資指標で、投資の期間中に得られたキャピタルゲイン(価格上昇)とインカムゲイン(配当や利息)の合計を表します。つまり、資産価格の変動と配当や利息などの収益をすべて含めて計算されるリターンのことです。

計算式

Total Return = [(売却価格 + 配当・利息 – 初期投資額) – 初期投資額] / 初期投資額

Total Returnは、投資から得られるすべての収益を考慮した、全体的なパフォーマンスを示す投資指標です。価格の変動だけでなく、配当や利息などのインカムゲインも含まれているため、投資の成果を正確に評価するのに役立ちます。

Annualized Return

Annualized Return(年率収益率)とは、投資の複数年にわたるリターンを1年あたりの平均的なリターンに換算したものです。複利を考慮して、投資の成長が毎年一定であった場合にどれほどのリターンが得られるかを示します。これにより、異なる期間の投資のパフォーマンスを比較することができます。

計算式

Annualized Return = (1+Return) ^ (1/n) (n=期間)

例えば、10万円を投資し、5年後にその投資を15万円で売却したとします。この場合、単純にリターン(Total Return)を計算すると、(150,000 / 100,000) -1 = 50%となりますね。

これをAnnualizedすると、[(1+50%)^(1/5)] – 1 = 8.447%となります。これが意味することは、毎年平均して8.447%のリターンがあったことを意味しています。

Annualized Returnは、投資の期間全体を通じたリターンを1年あたりの平均リターンに換算したものです。複利を考慮するため、長期投資のパフォーマンスを評価する際に非常に重要な投資指標であり、異なる期間や資産クラスのリターンを比較する際に役立ちます。

Holding Period Return

Holding Period Return(HPR、保有期間収益率)とは、投資における特定の保有期間で得られた収益率を示す投資指標で、投資の初期価値と該当保有期間における最終価値の差に基づいて計算されます。この収益率は、投資を保有している間の特定の期間のパフォーマンスを測定するために使用され、配当や利息などの収益も含めて算出します。

Total Returnと似ていますが、Total Returnは投資の全体期間(売却まで)にわたる総合的なリターンを示す指標であるのに対して、Holding Period Returnは、特定の保有期間(1ヶ月や1年など)に限ったリターンを示す指標で、その期間中の売却の有無は問いません。

計算式

HPR = [(保有期間における最終価値 – 保有期間における期初の価値) + 配当・利息] / 保有期間における期初の価値 – 1

Time-Weighted Rate of Return

Time-Weighted Rate of Return(TWRR、時間加重収益率)とは、投資のパフォーマンスを評価するための指標で、投資家が資金の出し入れを行うタイミングの影響を排除して、投資そのものの運用成果を測定します。特に、複数のキャッシュフロー(追加投資や資金引き出し)がある場合に、投資の実質的なパフォーマンスを正確に評価するのに役立ちます。

Time-Weighted Rate of Returnの計算方法

Time-Weighted Rate of Returnは、投資期間をキャッシュフローが発生した区間に分割し、各区間ごとのリターンを計算して、それを掛け合わせることで算出します。

Time-Weighted Rate of Returnの計算式

キャッシュフローが発生するたびに、投資のパフォーマンスを一つの区間として区切り、その区間内のリターンを計算します。各区間のリターンはHolding Period Return(HPR)で求めます。

TWRR = [(1+HPR1) x (1+HPR2) x ・・・・・x (1+HPRn)] – 1

Time-Weighted Rate of Returnは、投資家のキャッシュフローによる影響を排除して、投資の純粋なパフォーマンスを評価するために使われる指標です。特に、複数のキャッシュフローがある場合や、ファンドマネージャーのパフォーマンスを評価する際に役立ちますが、投資家の実際のリターンとは異なることがあります。

Money Weighted Rate of Return

Money-Weighted Return(MWR、資金加重収益率)は、投資家が投資に投入した資金のタイミングを考慮して計算される収益率です。投資のパフォーマンスが、キャッシュフローのタイミング(追加投資や引き出し)に影響されるため、MWRは実際に投資家が得たリターンを測定する指標として使用されます。

Money-Weighted Returnは投資家がいつ資金を投入または引き出したかを重視します。つまりタイミングが収益率に大きく影響を与えます。

Internal Rate of Return(内部収益率)と同じ概念です。

まとめ

投資の収益率を測定する指標の、資金フローを無視するもの(TWRR)や、資金のタイミングを重視するもの(MWR)をご紹介しました。

USCPA(米国公認会計士)としてグローバルに活躍するためには必須の知識であるでしょう。

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